本を表彰・選考するイベントに思う。
2017.08.19 Saturday 09:06

 

「キリスト教本屋大賞2017」の大賞発表が行われた。ひとつのアイデアである。そして企画者の奮闘を思う。

これに先行する一般業界の「本屋大賞」がある。こちらは社会を動かし、本を売ることに画期的影響を与えている。

 

さて一般業界の「本屋大賞」について、ひとつすごい特徴がある。

それは「読めば必ず良かったと思える小説に会える。娯楽性の保証がある」ということだ。

第一に、選考対象が、小説(文学)限定であり、小説を楽しみたい人には「あて」になるのである。

第二に、評論家や作家が選ぶのでなく、書店員が選ぶために、さらに親しみやすい作品が選ばれ、ますます「あて」になる。

 

キリスト教界も、選考対象を特定分野限定でできないであろうか。オールジャンルでは、かならずしも「あて」にできないからである。たとえば「闘病記」だけの賞があったり、「社会評論・サブカル本」の賞があったり、「信仰エッセイ」の賞があったりすると「あて」になる。しかし、その場合、一年間の刊行物では、点数が少なくジャンルを分けるのには無理がある。

 

そのため、ジャンルをわけて、「あて」を担保するためには、複数年の期間を対象とし、単発とするなど、少し無理をしなくてはならなくなる。

 

『これだけは読んでおきたいキリスト教書■選』

『「これだけは読んでおきたい」宗教改革がわかる■冊』

・・・すごく良い感じだ。

 

いま、求道者に読んで欲しい本をいろいろと紹介してみようかと思っている。

「これだけは読んでおきたいキリスト教入門書」【ベテラン求道者向け】【つい最近求道者向け】【遠く離れた周辺者向け】

なんてどうだろうか。

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気の良い牧師が直面するいくつかの物語(7)
2017.08.18 Friday 09:03

 

4.ささやかなまとめ

 

(1)

前向きで爽やかで空気の読める「気のいい牧師」を主人公にして、そこに生真面目な男性と強気の女性が出てきて、その牧師がすごく困ってしまうという話を書くことを思い立ちました。話の次なる展開は、生真面目の女性と強気の男性の登場。さらなる新キャラクターの登場。とキリなく連想が広がりましたが、それはそれとしてここで、とりあえず区切りとしたいと思います。

 

なぜこの話を書こうと思ったかというと、これは従来の日本の教会には無かったパターンで、最近増えているケースではないかなと思うからです。昔は、強権発動型の牧師が力を発揮して、クセのある信徒がある面おさえられていたと思います。

でも今は、そういったタイプの牧師がいなくなり、気のいい牧師が多くなったので、信徒の頑固さや支配性などがバランス悪く表面化することが出てきました。そんな新しい時代の人間関係のバランスに注目したいと思いました。

 

(2)

ある方から信徒として一連の物語を読み、自分は超「生真面目」と超「自信家」の両極端をしていると感じている。だから、牧師も自分をめんどう見きれません。というようなコメントを寄せていただきました。

 

これは理想的な読み方になると思います。

とりあげたのは2人の人。2類型ですが、自分のこころに住んでいるジャック的な性質とスカーレット的な性質を感じ取っていく。そこから自分を知る新たな発見をしていく。そういう読み方です。

 

(2b)

ただ過敏になりすぎてもいけません。

繰り返しになりますが、

頑張る人は、真面目であったり、自信家に見えるものです。

あえて「超」を付けたのは、ただの真面目であるだけでなく、筋や建て前にこだわっている人です。そしてただの自信家であるだけでなく、周囲に鈍感な人です。

 

(3)

最後に、キャラクターの描写にあたっては、パーソナリティ障害など、パーソナリティの偏りに注目しました。

関連書を2冊挙げておきます。

「パーソナリティ障害」岡田尊司、PHP新書、(主として病理レベルを扱う)

「パーソナリティ分析・恋愛編」岡田尊司、青春新書、(病理でなく、性格傾向として扱う)

 

(4)

なお、「気の良い牧師」が教会で経験する物語については、気が向けばあと6編くらい書くかもしれませんが、余りお役に立てない気がしています。たぶん心理カウンセラーの提示する枠に、信仰的、牧会的、霊的な点検と肉付けをいかにするのかにかかっているのでしょう。

とりあえず、今回をいちおうの区切りといたします。

 

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気の良い牧師が直面するいくつかの物語(6)
2017.08.17 Thursday 22:44

3.

 

▼物語4

あなた(気の良い牧師)と、超「真面目」信徒の物語(うまくいく編)

 

物語1では難しさを強調した物語を紹介しました。

ここでは、「うまくいく編」を端的に紹介することにします。

 

それは気の良い牧師が、超「真面目」信徒に任せてしまうことです。そして暴走しそうなときに止めに入ることです。

 

 

▼物語5

あなた(気の良い牧師)と、超「自信家」信徒の物語(うまくいく編)

 

物語2も、「うまくいく編」を紹介します。

 

それは牧師がワンダウンポジションをとることです。褒め上手な人は褒めることです。

 

・・・・・・・・・・

 

気の良い牧師は2つのしゅるいの物語に直面します。

ひとつめは、「信徒へのサービス」「信徒のお世話役」として自分が消耗する物語です。

しかし、この物語は、気のよい牧師にとって慣れ親しんだもので、そこそここなします。またこの物語には「真面目」や「自信家」信徒はいっさい登場しません。

ふたつめは、「教会内のパワーゲーム」「教会内の覇権争い」で、牧師としておもうようにリーダーシップがとれないことにストレスをかんじる物語です。この物語にもいろいろな個性的なキャラクターの信徒が登場しますが、「真面目」や「自信家」信徒も登場します。

 

物語4も5も、この二つ目の種類の物語です。

うまくいくには、信徒とのパワーゲーム、覇権争いにくみしないという共通する姿勢があります。

ただ、牧師には神に立てられた権威もありますし、聖書に基づく牧師論というものもあると思いますが、

本記事はあくまでも、心理的な関係性の側面を扱っているにすぎませんので念のため。

 

次回はいよいよ最終回。

なぜ多様な信徒像の中から、ジャックとスカーレットの二人をあえてえらんだのか。ささやかなまとめをします。

(本当は、信徒10タイプ×男女×牧師×男女、の遠大な構想もありましたし、小説仕立ての提示も考えましたが、そこまで気持ちが盛り上がりませんでした。(笑))

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気のよい牧師が直面するいくつかの物語(5)
2017.08.16 Wednesday 21:16

 

3.

 

▼物語3
あなた(気の良い牧師)を抜きにして、超「真面目」信徒と超「自信家」信徒の物語

 

【スカーレットとジャックの物語】
 スカーレットとジャックは、自分の主張を押し通すという点で似てなくもありません。

 スカーレットは外向的なそれで、ジャックは内向的なそれです。

 

 こんな記事を読むと、会う人会う人みんなが超「真面目」信徒か超「自信家」信徒に見えてきます。

頑張る人は、真面目であったり、自信家に見えるものです。

 あえて「超」を付けたのは、ただの真面目であるだけでなく、筋や建て前にこだわっている人です。そしてただの自信家であるだけでなく、周囲に鈍感な人です。

 

 さてスカーレットとジャックが同じ教会にいたらどうなるでしょうか。

 これが意外にうまくいく物語が存在します。

 スカーレットにとって、ジャックが良き庇護者、良きマネージャーになってもらえるときです。ジャックからすれば、じぶんのルールややり方を尊重されながら相手を守ってあげられるときです。たとえば、ジャックが教会の社会人会のリーダー。スカーレットが学生会のリーダーでした。双方の会共同で伝道目的の講演会を開くことになりました。スカーレットは斬新なアイデアを出し、びっくりするような講演者の名を挙げました。ジャックはそんなすかーれっとを現実的にサポートしました。このときの準備は二人の相性の良さを周囲に印象づけました。

 しかし、スカーレットが相手を「堅苦しくて、うっとうしい」と感じたり、逆にジャックが自分のルールを守ってもらえず、相手を「奔放すぎて、押しつけがましい」と感じたりすると、物語は一気に壊れます。それどころかいったん対立するとどちらも頑固でなかなか変わることがありません。

 

【牧師の独白】

頑固に対立する二人を思って‥

あちらをたてるとこちらが立たず。

 

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気のよい牧師が直面するいくつかの物語(4)
2017.08.16 Wednesday 16:05

 

▼物語2

あなた(気の良い牧師)と超「自信家」信徒との物語

 

【スカーレットの物語】

 彼女は、代々続くクリスチャンホームの家系である。教会のことは隅々まで知っている。彼女にはオーラがあって、華がある。多少強引だが、結果的にうまくいく。いつも前向きで、めげることがない。ただし、遠くから見守っている人たちには、本当に人気があり、好かれているのだが、一方で一緒に奉仕などする身近な人たちには(そう言う人は少ない人数なのだが)、にわかに警戒し、評価を代える。いわく支配的。暴走。自己中。反省の部分がなさ過ぎる。などなど。牧師である私は、内心彼女を「スカーレット」と呼んでいる(コレ、ナイショ)し、かなり苦手意識がある。なにしろどこか上から目線で言ってくるし、文句も多すぎる。

 そういえば結婚当初、ご主人はスカーレットにきちんともの申す人であったように思ったが、いまはそのような面影もないくらい、大人しい。私は、常々彼には思うことがある。レッドバトラーのようにスカーレットと戦えと(もちろん言えない)。

 とはいえ、彼女が近親者に不幸があったとき、信じられないくらい落ち込んだ繊細な面も知っている。昔から、子育てで忙しかったころから、教会の奉仕者として頑張ってくれている。

 

【牧師の告白】

 一言で言って、苦手なタイプ。生まれながらのリーダーで、支配力があるので、なにかの間違いで牧師と対立したら、教会は分裂騒ぎが起きるかも知れないと、つい思うことがあります。問題は彼女というより、私の牧会者としての器の小ささ。そう思います。

そういえば彼女の家族内の情報、子育て・子離れ状況など、意外と知らないなあ。

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お・ふ賞授与式記事が、信徒の友9月号に!
2017.08.14 Monday 11:30

 

キリスト教月刊誌「信徒の友」9月号(8/10)。

表紙にも出ているが、お・ふ賞の授与式のレポート記事が3ページにわたって掲載されている。

受賞書籍3冊の著者スピーチ。一つの企画担当者スピーチが丁寧に紹介されている。

そしてこの企画というのが、信徒の友誌の長期連載の「がん哲学外来」シリーズに対するものであった。

 

 

 

 

信徒の友誌の長期連載には、現代社会の心と魂の大きな問題が真正面から取り扱われる。

これまで、自死。がん。精神障害。と続けている。

どのシリーズも大物専門家が連載をサポートしているし、それに呼応する取材者の意欲も響き合い、深い内容になっている。

 

すでに、

自死問題の連載をまとめた本に、本賞を授与。

がんの連載企画に、特別賞を授与。

お・ふ賞側としては、カードすべてを切ってしまった。

 

精神障害のシリーズも充実した記事が続き、その後のシリーズも何が出てくるか楽しみである。

カードを使い果たしてしまった故に、なおいっそう一読者として期待していきたい。

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お勧め。「自由への指針」
2017.08.12 Saturday 16:38

 

大嶋先生(帯写真の右)の文章は、みずみずしい、読みやすい、発見に導いてくれる、勇気を与えられる、穴がない、など、どの本を読んでも外れがない。

その大嶋先生がちょうど1年前に、倫理学の立場から「自由への指針 「今」を生きるキリスト者の倫理と十戒」を出された。KGK主事として学生たちに語ったことがベースとなり、さらにいろいろな人との語り合いの中で地ならしが行われており、アタリの一冊となっている。

 

倫理学と臨床心理学は近接していると言えなくもない。普遍的な判断基準を追求するか、個々人の心のあり方を支えていくのかの差があるものの、人の生き方の中核を共に担っているように思う。

 

そんなこんなで本書を読み、多くのことを教えられた。キリスト教倫理学は、キリスト教カウンセリングに限りなく近いものとみなすことで、(急に話は小さくなりますが)おふぃす・ふじかけ賞に該当するのではないかと、最初の斜め読み直後ちらりとそのように思った。

 

しかし、その後、倫理学の視点は、臨床心理学とは対照的であるとの思いを強め、分野が授与対象外と考えた。

 

仮に、神学を無視して純粋に臨床心理学の立場から考えるとすると、

第一に、殺すなかれ、盗むなかれ、といった場合、殺人者や窃盗者の心理、攻撃性や所有欲求の心理を明らかにすることになると思う。偶像を拝むなかれ、であるならば、依存症などについて述べることとなる。

第二に、社会や国家の動向も、心理的な解釈がまず主張されるだろう。ヒトラーの台頭を民衆のなかにある自己愛で解説するようなたぐいである。

 

さて、小さな話はここまでにしよう。たまたまこの半年で、2名の方から、「自由への指針」はおふぃす・ふじかけ賞にあたらなかったのですかとの素朴ななげかけをいただいたので、それに回答する様な記事にしたに過ぎない。

やはり王道は倫理学である。「自由への指針」はお勧めである。

 

ちなみに、本書は、キリスト教本屋大賞のノミネート作品にもなっている。さすがである。

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Amazonのレビュー欄
2017.08.11 Friday 11:29

最近、香山リカさんが筑摩から、いじめや差別を扱った新書を出した。

Amazonにはすごい勢いで、強烈な否定・批判のレビューが寄せられている。

本の内容をレビューするというよりも香山さんの政治や社会活動のあり方に罵声をあびせる感じである。

 

今朝たまたまAmazonでその新刊書を見たとき、レビューは31件。ほとんどが☆1つであり、☆5であってもそれは皮肉の表明であって内容的には☆1つを意味している。全レビューが駄目出しをしている。

 

(1)31件のうち、amazon購入者はゼロ。

ほかで買ったり、立ち読みしたり、というパターンもあるだろうが、

そうでないパターンもありそうである。

 

(2)任意の15件を選び、今回香山本をレビューした以外に、レビューを書いているかもみてみた。

普段から本のレビューワーなのか、今回特別シフトでレビューしたのか、ではニュアンスが違ってくるように思う。

 

A)2人の人が、他の単行本や新書本についてもレビューを書いている。

B) 13人の人が、家電やDVDなどのレビューを書くが、本についてのレビューは今回が初めてである。ただし、過去にさかのぼって10件までの確認。

c)上記13人のうち、レビュー自体を今回はじめて書いた人が2人。

 

おそらく13人の中には、香山活動を批判する場として、Amazonのレビュー欄を発掘した人たちが含まれているのだろう。

ツイッターでは埋もれていくし、反論も出てくる。レビューは閲覧されやすく、反論も出にくい。そして売り上げに影響する。

 

Amazonのレビュー欄。恐ろし。

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藤掛 明
雨の心理的イメージを鍵に、雨の降る物語を読み解く。カウンセリング論であり、人生論でもある。
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