講演「現代人の生活とストレス」
2011.02.06 Sunday 21:59
「現代人の生活とストレス」
  
1.ある少年の思い出

  ご紹介がありましたように、わたしは長い間法務省の施設で、カウンセラーをやってきております。日本の刑事政策の一環ですが、法務省所轄の矯正施設があります。そこに心理技官として勤務しながら、犯罪者や非行少年たちの面接をしていました。ですからいろいろな事件を犯した有名な人ともずいぶんと面接をしてきました。よくテレビのニュースや映画で変わった人が登場しますが、だいたい会ったことがあるという感じがします。だいぶ前ですが、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』という、レオナルド・ディカプリオが主演した稀代の天才詐欺師の映画がありましたが、家でたまたま小学生の息子とその映画をDVDで観ていたのですが、息子に「こんな人、本当はいないよね?」って言われたのですが、わたしはかなり似た人を面接したことがあったので、久しぶりに会ったなという感じがしました。

 このように、カウンセラーとしては特殊な経験をしてきたなと思います。7年前に転職をいたしまして、現在は一般の方々のカウンセリングをしながら、大学や大学院でカウンセリングについての授業をするという仕事をしております。


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原稿:ヤクザとホームレス(2)
2008.10.09 Thursday 07:26
ヤクザとホームレス(2)
 

■ ヤクザのグループワーク

 府中刑務所には、暴力団関係者が一定数収容されていて、随分と迫力のある人やその世界では肩書きの偉い人もいます。そのようななか、断酒会や断薬会の指導と並んで、暴力団離脱指導というグループワークも隔週で行われています。現役の暴力団員で離脱意思のある者に参加をしてもらうもので、10名程度で6セッションのコースでやっています。

 ある日、私に指導者役が回ってきたので思い切ってコラージュでやってみることにしました。まさか刑務所でコラージュ療法をするとは思ってもいなかったので、前日は夜なべして、雑誌の切り抜きづくりに精を出しました。


■ コラージュ療法

 さて、コラージュ療法を行う前までは、果たしてどうなるのかなあと思っていましたが、やってみて驚きました。一人一人が熱中し、嬉々として取り組んでくれたからです。

 「大変うきうきした気分でやれた。切り抜きを選ぶ楽しさ、自分の思うように切る楽しさ、組み立てて何かをイメージして貼る楽しさ、いくつもの楽しさがあり、熱中してやった。」

 「最初は何を貼ればいいのか迷いましたが、1枚の絵が決まってからはその絵に合わせて、次から次へと連鎖反応のように自分の頭に描くようなものができたので、とても楽しかったです。」

 ・・・そしてほとんどの人が虚勢も張らずに家族のイメージを貼り付けていたことにはもっと驚いてしまいました。大の大人が、そして大のヤクザが?、グループの中で、しんみりと家族のイメージに酔い、自分の作ったイメージで自分を励ましていたのです。

 「私の作品は子どもの写真ばかりで、なんだか偏った作品になってしまいました。ですが、本心から作った作品です。が、また作ってみろと言われれば、同じ作品を作る気がします。」

 「元気な両親と梅干しを貼りました。それに静かな町並み。なんか心が落ち着くような風景の切り絵です。田舎の両親を思い出します。」

■ 普通の仕事

 ホームレスの面接も、ヤクザの面接も、彼らの基本に「家族」があることを私に印象深く教えてくれたように思います。ぼろぼろに崩れきった犯罪者も、人間のきずなを拒否するかのような世捨て人も、普通の普遍的な問題を抱え込んでいるということに私は鈍感になっていたのだと思います。こんな人だから、こんな状況だからと、先入観でみてしまい、発見の機会に蓋をしてしまうことがなんと多いことかとも思いました。

 一見普通でない人の普通なところを、きちんと受け止めていくことこそが、良い意味で臨床の普通の仕事なのだと思うこのごろです。                           (了)
                   
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原稿:ヤクザとホームレス(1)
2008.10.08 Wednesday 14:04
*昔(1999,秋)、「Empowerment」という家族療法家のネットワーク誌の書いた記事が出てきたので、掲載する。ちなみにこの「Empowerment」誌はすでに廃刊。発行者は、鈴木浩二先生。当時私は、三代目の編集長だった。
 
「ヤクザとホームレス」(1)


 この春から私は東京都府中市にある府中刑務所の分類審議室というところにつとめています。府中刑務所につとめているとだけ言ったのでは受刑者と誤解される場合があるかもしれないので、「分類審議室」をあえてつけるようにしています。

 もう一つ、刑務所という言葉の響きには、聞く人によっては非人道的な響きがあって、受刑者を手錠や足かせをつけて部屋に閉じこめていじめているような偏見を持っている人もいると思います。そこで「分類審議室」とつけると何か普通の仕事をしているかのような感じが伝わるので便利なのです。

 しかし、最近私にも 偏見があったことに気づかされました。それはホームレスの面接とヤクザ屋さんの指導で感じさせられたことでした。

■ ホームレスのソンディテスト

 「分類審議室」の仕事の一つとして、そして量的に私の主要な仕事として、入所して間もない受刑者に査定的な面接をして文章で施設に報告するというのがあります。なかでも、一番力を使うのは、職業適性を査定することです。これは日本の刑務所の受刑者が「懲役」といって刑務所に収容されるだけでなく、「働くこと」が義務づけられているからです。そこで実際にどんな仕事を所内でさせるのかを入口で見立てるわけです。

 印刷、木工、理髪、金属工、経理、洗濯、ミシン、革細工、調理、自動車整備、紙袋つくり、図書管理などなど・・・。無限にある所内の工場のどのあたりに就くことが良いのかを面接者として刑務所側に提言するわけです。実際には社会内での就労経験を聞くことでだいたい察しがつくのですが。
 
■困ったこと

 さて、困ったことが起こりました。ホームレスの人たちを面接すると、そうした社会経験がなかなか出てこず、実際に何の仕事をさせようかかいもく見当がつかないのです。仕方なく、私は短時間でできるソンディテスト(顔写真の好悪選択を行う投影法テスト)を行うようにしました。

 すると、ホームレス社会に順応している人たちは、その共同体生活を快適に過ごしているのですが、「身近な人に情緒的に結びつこうとする依存心」(m+)が出てこないのです。
 逆に、ホームレスの人間関係になじめず、葛藤を続けている人たちには、それが出るのです。そして、そういう依存心の残されている人には必ずず「家族」のテーマが残っていて、こだわっているのでした。

■あるホームレス

 また、順応しているホームレスも突然崩れることがあります。
 あるホームレスは、母親の墓参りに行きたい衝動に突然かられ、自転車で4時間かけてそこに行った果てに「無職の自分がしらふで母親の墓の前には立てない」と、缶ビールを万引きした事件もありました。
 私は世捨て人である彼らが「家族」を色濃く引きずっていることに呆然としたのです。
                                              (2につづく)
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資料ぁЭ由幣祿押淵僉璽愁淵螢謄・ディスオーダー)について
2008.06.23 Monday 00:00
人格障害(パーソナリティ・ディスオーダー)について

1 人格障害とは何か
 *性格の偏りが著しく、社会生活の広い範囲で、逸脱的な行動パターンがみられる。
 *人格障害は、背伸び・強行突破型の究極の病理。
 *重篤な人は、他の社会病理現象でも暗躍している。例:ストーカーなど。
 *境界性人格障害が代表格だが、ほかにも、合計10種類ある。
バス
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資料:依存(嗜癖)について
2008.06.22 Sunday 23:58
依存(嗜癖)について

1 依存とは何か
 *本来は、有益なもの、潤いをもたらすもの。過度にとらわれたとき、病理になる。
 *依存とは、自分や他者に害悪があると知りながらその行為を続けること。ありとあらゆるものが依存になり得る。
 *代表格は、アルコール依存。ほかにもギャンブル依存、買い物依存、仕事依存、暴力への依存などが有名。バス
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資料◆ГΔ追造砲弔い
2008.06.22 Sunday 23:56
うつ病について

1 うつ病とは何か
 *憂うつ、おっくう、不安、いらいら感に苦しみ、不眠、食欲不振などの症状があらわれる。日常生活でも、こうした状態になることがあるが、それが持続する。
 バス
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資料 Я蠱未よび専門機関の利用について
2008.06.22 Sunday 23:52
*あすから始まる、キリスト教牧師のための合宿研修のために作ったレジュメをいくつか掲載。他の記事ともかなり重複。

相談および専門機関の利用について

1 心病む人はどのような苦しみを味わっているか。
”他からくる苦しみ。不安や恐怖心などのつらい感情を尋常でない強さで味わってる。
病状の影響で、普通の人と同じような日常生活が送れず支障が生じてしまう苦痛。
心の病ゆえに周囲(家族も含む)からの疎外感、孤独感。
た仰者の場合、自分の信仰に問題があるのではないかという苦しみ。
医療上の必要、心理的な成長・変化の必要、信仰の必要のそれぞれをバランス良く見る。
バス

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資料:心理テストを体験する(第1講)
2007.10.03 Wednesday 22:21
生涯学習センター・心理テストを体験する講座・配布資料

1 はじめに
 ・本講座は、毎回、実際にテストを体験します。
・テスト代は受講料に含まれています。
 ・テストをうけていただいた後に、資料をお配りします。
もみじ
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資料カウンセラーの種類、資格
2007.09.20 Thursday 06:48
*生涯学習センター講座のレジュメ 
                     2007年7月6日

カウンセラーの種類、資格
           講師:藤掛明

1 心の仕事の領域
 ・医療
・学校、教育
 ・福祉、公衆衛生
 ・産業
 ・司法
・相談機関
 ・研究
PC
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資料:依存とカウンセリング
2007.09.20 Thursday 06:44
*生涯学習センター講座のレジュメ 
                     2007年5月25日

依存とカウンセリング
           講師:藤掛明

1 依存とは
 
2 アルコール依存とは
 ・診断基準
・ アルコール依存から依存研究は始まった
・ アルコール依存から様々な依存へ
・ 質問
^媚屬弱いので。∋纏が続いているので。治ればまた飲めるか。
・ 援助のはじめに
‘院、∋態に直面、K性、進行性
・ 自助グループPC

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藤掛 明
雨の心理的イメージを鍵に、雨の降る物語を読み解く。カウンセリング論であり、人生論でもある。
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