【付章】グリーフケアについて説明を
2009.04.09 Thursday 20:59

(仮)立ち止まって考えるクリスチャン・ライフ【付章】


10.現代人のレッスンで「身近な人との死別」を挙げていますが、これは大きな問題だと思います。死別経験をした人のためのケアについて、もう少し詳しく説明してください。


1.死別経験のした人

 人は大切な人を喪うと大きな悲しみを経験する。それを悲嘆(グリーフ)というそうした経験をした人を心的に支え、援助することをグリーフケアという。死別以外にも、生別の喪失、あるいは自分の地位や健康を喪うことも悲嘆に含めることがある。

 悲嘆を経験した人は、長期にわたり悲嘆のプロセスを必ず体験していく。ショックを受けたり、嘆き悲しんだりすることは初期の正常な悲嘆のプロセスである。

 グリーフケアとは、正常な悲嘆のプロセスを歩めるようケアすることである。
 病的悲嘆は、10から15%と言われている。悲嘆反応の遅滞、長期化。表現を抑制しがちな環境の中でこじれやすい。
 

 
(1)グリーフのプロセスの諸相

 .轡腑奪、感情表現、M鬱、孤独、た搬硫宗↓ゥ僖縫奪、罪責感、怒り、恨み、┯気寮験茲量瓩觧を拒否、徐々に希望、現実受容、といったプロセスを正常な悲嘆では辿る(ウエストバーク)。

(2)悲嘆の大きさ

 喪った人により異なる。親しい関係にあるほど悲嘆は大きい。
 喪った時間により異なる。長期の病気療養よりも、突然の死のほうが悲嘆は大きい。
 喪った理由により異なる。病気よりも、事件に巻き込まれたなど、より理不尽な理由による死別のほうが悲嘆が大きい。

(3)喪失感の大きさ、方向性

 グロールマンの有名な言葉が端的に示している。
 親の死 あなたの過去を喪うこと
 配偶者の死 あなたの現在を喪うこと
 子供の死 あなたの未来を喪うこと
 友人の死 あなたの人生の一部を喪うことだ。(グロールマン)

2.援助者とグリーフ

  人は大なり小なり、必ず悲嘆を経験している。中年期以降となればなおさらである。未処理の悲嘆経験は、その人の人生や人間関係の多方面に影響している可能性がある。特に信仰者はやせ我慢したり、美談化(死をおそれない、冒険をおそれない)しがちであり、どのようなグリーフがあり、それが取り扱われてきたのかを慎重に扱う必要がある。

 悲しむこと、感情を出すこと、過去を振り返ることが大切であり、それを他者に聴いてもらうことが肝心である。

 いろいろな行事や儀式は、心の節目として機能しやすく、グリーフケアに役立つ。
 できれば、同じような悲嘆の経験をした自助グループに参加できると大きな良い影響が期待できる。それ以外にも、ブログや文集に思いを書き残していくことも意味がある。記念の行事や品を創造していくことも大切である。

 カウンセラーとしては、悲嘆のプロセスを意識しながら、現実を認め、喪ったものや人を振り返った後、その悲嘆体験がその人なりに新しい意味(それも建設的な意味)を帯びてくると、回復のゴール。

3.推薦図書

 崋ら逝ったあなた、遺された私―家族の自死と向きあう」(朝日選書、2004年、平山正実監修)
  「自死」というのは自殺のことをさすが、うつ病など本人の責任とは言えない状況下で行為に及んだものであることを表すためにあえてこの言葉を使っている。本書はそのような立場から、遺族をどのように支えるか、また遺族はどのようなサポートを得られるかの、双方について解説を行い、実際の遺族の体験談を載せている。

◆峪猜未糧瓩靴澆亡鵑蠹困 (臨床死生学研究叢書)」(聖学院大学出版会、2008年、平山正実編著)
  本書は自死遺族に限らず、さまざまなグリーフケアを幅広く紹介している。執筆者がそれぞれのフィールドの実務家であったり、研究者であるため、読み応えがある。

「すばらしい悲しみ―グリーフが癒される10の段階 」(地引網出版、2007年、G, E.ウェストバーグ著)
   本書は、喪失の悲しみ(グリーフ)には10の段階があると説明し、どのようにすれば各段階を健全に乗り越えることができるかを短い文章で解説している。著者は、キリスト教信仰の立場から聖書の言葉を引用したり、信仰的な助言を行ったりする箇所もある。


 

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