人が元気づくための、2つの条件
2010.02.14 Sunday 14:13
 今日の礼拝説教。創世記45章16〜28。私の今日の妄想メモ。

 老人ヤコブは、かつて死別したと思っていた愛息のヨセフが、生きていることを聞かされる。それも、異国エジプトの宰相として手腕をふるっていると。

 ヤコブは、その話が信じられず、ぼんやりしていた。愛息を喪って以降の絶望と感情鈍磨の日々が推察される。喪失の哀しみの悪影響は大きい。それなりに生きていくことはできるが、心の底からの希望を奪い、生き生きとした生活を枯渇させる。

 ヤコブが、真実な状況を理解し、喪失の哀しみから立ち直るためには、二つのことが必要であった。

 ひとつは、「新しい物語」であり、もうひとつは、「儀式」である。

 ヤコブは、死んだはずのヨセフがたどった、その後の数奇な展開(摂理の物語)を残らず聞かされた。ヤコブの描いていたものとはまったく異なる物語に接して、自分のこれまで思いこみを書きかえる作業に直面した。

 そして、ヨセフが贈ってくれた車を見せられた。その車の豪華さは、理屈抜きに、ヨセフがエジプトで権力の座にあることを証するものであったし、「これに乗って一刻も早くエジプトに会いに来てくれ」というヨセフの思いをリアルに感じることのできる象徴でも、ヤコブをエジプトに向かわせる決意を迫るものでもあった。

 このふたつのことがそろって、彼は元気づき、実際にエジプトに向かうのだった。

 私たちも、人生の展開点で、ペースを変えたり、元気づこうとすることがあるが、うまくいかないこともままある。

 たとえば、自分の過去を振り返るばかりだと、それなりの発見はあっても、振り返える作業が際限なく続いて終わってしまう。振り返りが、「ふんぎり」や「決断」に至らず、生活自体は変わらない。そこには儀式が欠けているのである。

 一方で、生活のメリハリを付けようと、「自分へのご褒美」とか、非日常的なイベントなどのセレモニーを多用することがある。しかし、そうしたセレモニーだけでは、瞬間的なお祭りで終わってしまう。そこには、新しい物語が欠けているのである。

 新しい物語と儀式。このふたつがそろって、私たちは元気づき、実際の新しい生活に向かっていくことができるのだ。

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2020.10.17 Saturday 14:13
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Comment
2010/03/01 11:20 PM posted by: ふじかけ
花鳥風月さん

納得、ありがとうございます。
新しい物語と儀式。
もう少し私自身、このことを考えていきたいと思います。
2010/02/14 6:40 PM posted by: 花鳥風月
とても、納得します♪

ただ環境を変えても
問題は解決しない★

新しい物語と儀式☆
自分はこうしたい
という
明確な物語を描く
作業やひらめき☆

自分らしい生き方
自己分析できると
良いですね♪
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