2016・おふぃす・ふじかけ賞受賞作品をめぐって
2016.04.28 Thursday 15:06
一種の霊性運動と見ると・選評にかえて

(1)「教会では聞けない「21世紀」信仰問答供廚呂△┐董峩飢颪任亙垢韻覆ぁ廚秘陲辰討い襦なかなか挑発的である。副題には「悩める牧師編」とある。ますます挑発的である。理想や模範だけでなく、人の本音と弱さを見据えて、リアルな問答集になっている。

(2)牧会ジャーナル誌(1994)やMinistry誌。信仰の12ステップやリカバリーグループ。牧会塾やCCC。ナウエンやトゥルニエ人気…などなど、似た空気の活動や現象が多く存在している。
これらは、先入観や慣習を見直し、人の弱さを深く本音で理解し、それに取り組んでいく姿勢が共通している。光と影の比喩でいえば、きちんと影も見ようとする。一種の霊性運動とも言えるのではないだろうか。

(3)このような動きのなかで「信仰問答供廚生まれたとするなら、「信仰による人間疎外」(1993)とその著者工藤信夫氏は先駆的であった。今回受賞の「真実の福音を求めては」はその後を扱い、信仰の影の部分をさらに探っている。

(4)こうした動きはいろいろな分野で起きており、一流の実践を生んでいる。第一に、樋野興夫氏の「がんカフェ」の実践であり、「こころにみことばの処方箋」である。カフェ運動は不安も愚痴も語られて良いとする自助グループ的精神に満ちており、闘病の新しい地平をみせてくれる。
第二に、向谷地生良氏のベテルの家の実践であり、「精神障害と教会」である。病気や障害を真に受け止め、受容していく姿は感動的である。
両氏の実践は、一般社会でも、世界でもつとに注目されており、心強いばかりである。

(5)自死問題は、最近のキリスト教カウンセリングのお家芸である。「自死と遺族とキリスト教」は、幅広く新鮮な論考が並ぶ。自死の何が罪とされてきたのか、という問いに真正面から応えてくれる。

(6)こうした霊性運動(私がそう言っているに過ぎないが)は、余裕しゃくしゃくで前進しているわけではない。人の抱える深刻な問題に押し出され、個人の重荷のもとに多くの活動が始められている。今後も、ますますこの運動は加速し、その一端が書籍として次々と世に出てくるに違いない。


 
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