香山リカ講演会での問いかけ
2017.03.05 Sunday 00:19

<キリスト新聞の一面で取り上げていただいた!>

 

 

2/17 キリスト教カウンセリング研究講演会がおえた。

 

記念すべき第1回は、「現代人のメンタルを救うのは誰か 〜医療、経済、宗教を考える」と題して、香山リカ先生に登壇していただいた。先生は精神科医として、社会病理学者として、また大学の教官として、幅広い活躍をされている方であり、一方できわめてキリスト教会に近い立ち位置をお持ちで、今回の講師に最適の方であった。当日はテーマや講師に呼応し、100名をこえる方々が参加してくださり、盛会となった。

 

 講演は、東日本大震災から始まり、大切な人を喪った「悲しみ」に対して私たちは何ができるのだろか、との問いかけがなされた。悲しむことの重要性とそれを乗り越えていくプロセスについて、フロイトから始まり、ボウルビ、キューブラロスの研究の紹介があった。死後生やお迎え現象といった話題を通して、祈りや天国・来世を求めている人が多くいること、反面、「宗教」となるとどうも忌避される傾向にあることも指摘された。

 それでは「悲しみ」に対して精神医学は何ができるのだろうか、と講演後半の問いかけがなされた。阪神淡路大震災で子どもを亡くした母親たちの研究(「喪失体験と悲嘆」、医学書院)では、母親たちが、同情や励まし、そして専門家の介入を「してほしくなかったこと」としてあげていることが紹介された。また大きな悲しみのケアのあり方も変わり、「やるべきこと」が少なく、「やるべきでないこと」が多くなった。精神医学にできることは意外と少ないと結論づけられた。

 講演はここから新たに展開する。先生は再度、宗教は忌避するが祈りや天国・来世を求めている人が多くいることを強調し、その結果、世界的に宗教を脱宗教化して、たとえば「マインドフルネス」ブームなどが起きていると分析された。そして脱宗教化した癒やし、能力開発、ヒーリングが本当に正しいのだろうか、と講演最後の問いかけをなさった。 会場参加者は、悲しみも、メンタルヘルスも、そしてそのケアもサービスも、宗教が宗教として対応し、真の担い手となるべきことを考えさせられ、その余韻のなかで講演会は閉じられた。

 

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