おふぃす・ふじかけ賞・2017年 選評に代えて
2017.06.26 Monday 08:59

 

2017 おふぃす・ふじかけ賞

 

実践の息づかい・選評に代えて

 

 

(1) 今回受賞作には2つの共通項がある。まず著者が医師や心理士ではなく、聖職者や宣教師であることである。そして、それなのに(?)書かれている内容がみずみずしく、実践知に満ち、体験に裏打ちされた説得力があることである。

 

(2) 実は2009年6月、私は悪性リンパ腫のステージ犬旅霖里鮗けた。このときの私は不思議なほど落ち着いていた。もしかしたら自分は泣けないのではないかとも思った。しかし幸いなことにその後大いに泣くことになった。そのようなことがあってほどなく、知人から「恵みのとき」という本をいただいた。それは著者・晴佐久氏の若き日の入院体験を基に書かれた信仰詩であった。冒頭の一節「病気になったらどんどん泣こう」は、当時の私のお気に入りの言葉となった。本書のストレートな表現が患者の私にびんびんと入ってきたのであった。まさに体験の持つ強さを感じた。  
     
(3) 石居氏の「キリスト教における死と葬儀」は、いわゆる学術書ではないが、牧師としての実践の中で掘り下げられた体系を感じた。実際的な事柄を平易な言葉で語りながらも、それらを「現代」や「日本」という文脈につなげていく。日本的なものを排除するのでなく、より大きな信仰の観点から包み込んでいくような力強さを感じた。
     
(4) カウンセリング分野に目を転じると、聖書の真理と心理学の実際的技術の双方に基づく著作は驚くほど少ない。蔡氏の「よい聴き手になるために」は聖書に基盤を置きながらも、それが理論で終わらず、実践と体系につながる待望の書である。今後本書を起点に諸氏の応答を期待したい。
     
(5) 2009年秋、北海道の神学校にうかがうプランがあったが、私の治療が順調でなく断念した。そのときの応対者が蔡先生であったことを最近知った。大事な体験にはたくさんの神さまの伏線が張り巡らされている。

 

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