お勧め。「自由への指針」
2017.08.12 Saturday 16:38

 

大嶋先生(帯写真の右)の文章は、みずみずしい、読みやすい、発見に導いてくれる、勇気を与えられる、穴がない、など、どの本を読んでも外れがない。

その大嶋先生がちょうど1年前に、倫理学の立場から「自由への指針 「今」を生きるキリスト者の倫理と十戒」を出された。KGK主事として学生たちに語ったことがベースとなり、さらにいろいろな人との語り合いの中で地ならしが行われており、アタリの一冊となっている。

 

倫理学と臨床心理学は近接していると言えなくもない。普遍的な判断基準を追求するか、個々人の心のあり方を支えていくのかの差があるものの、人の生き方の中核を共に担っているように思う。

 

そんなこんなで本書を読み、多くのことを教えられた。キリスト教倫理学は、キリスト教カウンセリングに限りなく近いものとみなすことで、(急に話は小さくなりますが)おふぃす・ふじかけ賞に該当するのではないかと、最初の斜め読み直後ちらりとそのように思った。

 

しかし、その後、倫理学の視点は、臨床心理学とは対照的であるとの思いを強め、分野が授与対象外と考えた。

 

仮に、神学を無視して純粋に臨床心理学の立場から考えるとすると、

第一に、殺すなかれ、盗むなかれ、といった場合、殺人者や窃盗者の心理、攻撃性や所有欲求の心理を明らかにすることになると思う。偶像を拝むなかれ、であるならば、依存症などについて述べることとなる。

第二に、社会や国家の動向も、心理的な解釈がまず主張されるだろう。ヒトラーの台頭を民衆のなかにある自己愛で解説するようなたぐいである。

 

さて、小さな話はここまでにしよう。たまたまこの半年で、2名の方から、「自由への指針」はおふぃす・ふじかけ賞にあたらなかったのですかとの素朴ななげかけをいただいたので、それに回答する様な記事にしたに過ぎない。

やはり王道は倫理学である。「自由への指針」はお勧めである。

 

ちなみに、本書は、キリスト教本屋大賞のノミネート作品にもなっている。さすがである。

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