二択の問いかけ〜進路編
2018.02.07 Wednesday 22:09

思い出す言葉(15)

 

  私の職業生活をふりかえって思うことは、第一に、ずいぶんと走り続けたなあということです。それは良い意味でも、悪い意味でもです。家族にも迷惑をかけました。第二に、絶えずどちらの道に進むか、二択の問いかけに直面し続けたように思います。毎回、解決が与えられるというより、思い悩んだ結果、状況はあまり変わらないのに、見える人生の風景が変わっていくような経験をしました。

 

 二択の問いかけは、大学受験のときから始まりました。当時、進むべきコースとして日本文学か教育学かで悩みました。教会の皆さまにも熱心に祈っていただきました。結果的に教育(教員養成)の学びに進みましたが、数年後今度は、職業選択で、小学校教諭か、心理カウンセラーかで悩みました。大学で学ぶ中で、心理カウンセラーの働きに魅せられるようになったからです。

 

 その結果、心理カウンセラーを目指し、法務省の矯正施設に就職することができました。ただ二択の問いかけは続き、採用の窓口が教育職であったため、その流れに乗って広い意味でこどもたちと関わっていくのか、そうではなくてあえて狭い意味での心理カウンセラーの職にこだわっていくのか、4年くらいはのたうちまわって悩みました。そして、思いもしない方法で心理職への道が開かれました。法務省時代は21年でしたが、2年ペースで全国転勤をし、また仕事も多忙で、文字通り24時間、365日働き続けた気がします。

 

 法務省での心理職の時代も二択のテーマは続きました。とくに、研究者として力を付けるのか、臨床家・実践家としての力を付けるのかは大きなテーマとなりました。当時は後者を選び、毎週土曜日は家族療法の研修トレーニングを受ける生活を数年続けました。

 

 その後、このまま組織の中で働き続けるのか、もう少し個人色を出して働くのか。また、心理臨床で身に付けた技能を一般社会に還元するのか、キリスト教界に還元するのか。そうした問いかけに悩みつつ、43歳でいまのキリスト教主義の私立大学へと転職しました。教育や研究とは逆の選択肢を選んできたはずなのに、皮肉なことに大学の教員となりました。またキリスト教界向けの諸活動も始まりました。人生を俯瞰してみると、いろいろな時期に捨てたものが拾い直され、統合されることを経験しました。


 

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