新刊の対談本の寸評をしてくれたFB記事を紹介します(3)
2019.09.22 Sunday 15:34

久保木先生の書評の4回連続の3回目。

 

坂野慧吉・藤掛明著『心の井戸を深く掘る』の感想その3(7章〜9章)

坂野先生の間口の広さが伝わってくる3つの章でした。近年はたんたんと説教を語ってると第3章で藤掛先生が語っていましたが、いろんな人がいるし、いろんな反応もあるけど、僕はたんたんとみことばを自由に語るよ〜という姿勢が伝わってきます。坂野先生が自由だから、聴き手も自由であり、それは決して放置しているのでなく、何か相互作用が生まれる自由であり、寄り添っている感もあります。そんな空気感の中、牧師の円熟、妙味が伝わってくる鼎談です。

 

第7章「牧師への召命」…坂野先生の「私は、みことばを自由に語らせていただく。…みことばを語るということにおいて手足を縛られてしまうとしたら、その教会を辞めることになるでしょうね」という言葉がズシンと響きました。牧師の多様性を認め、役員会を支配しようとしない、そういう坂野先生の囚われのなさが伝わる章でありましたが、みことばを自由に語らせていただく…というそこへの筋の通し方があってこその囚われのなさなのかなぁと思ったところです。

 

第8章「多様性と多義性」…多様性と多義性は藤掛先生の専門分野と思いきや(少なくともわたしは藤掛先生の著書『ありのままの自分を生きる』から多義性について学ぶところが大でした)、実は坂野先生も多様性や多義性を認める柔軟さがあることが伝わってきました。そんな中での「聖徒たちを整える」(エペソ4・12)をどう理解するか、新約聖書のいろんなところからそのイメージを明確に平易に伝えるところが、坂野牧師の円熟味を感じております。この辺りは、牧師だけでなく信徒も学ぶところが大きいでしょう。藤掛先生がキリスト者の成熟に関して「輝き」と「和らぎ」について述べているところも実に深いので、ぜひ本書を手に取ってお読みいただければと思います。

 

第9章「信仰継承」…何かとキリスト教界で話題にされる信仰継承ですが、何か近年聞いてきたことと毛色の違うことが表現されているようで、大変興味深い章でした。信仰継承に関して固定観念から自由な坂野先生の姿勢が意外に思いつつも妙に納得でもありました。藤掛先生の語る「闇」と「影」の違い、また継承ということでは、「子どもが長子か、中間子、末っ子か」そういう見方も、信仰継承というテーマで見つめることもなかったようにも思います(実際には牧師のタイプについての議論でしたが)。「世代間のバウンダリー」という表現も興味深くて、本章のこうしたフジカケ・ワードで信仰継承を語り、深めることはまた新たな視点ももたらすのでは…と思ったところです。

聖書やカウンセリング的な視点も豊かになりつつ、囚われから自由で、かつ一本筋の通ったキリスト者像。それらを味わえる本だなぁと感嘆しております。

 

 

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