【短期連載7】3.関係の中で生きる(2)
2016.07.19 Tuesday 22:41

3.関係の中で生きる(2)

 

■  二つの実例
ここでは、断り方の実例をふたつ紹介します。いずれも私が身近な人物(あるいは雑誌記事)から教えられた方法です。断り方については模範解答はないと思います。所属する組織やネットワークによって交渉の仕方が異なるからです。
皆さんも自身の経験を語り、また他人からも語ってもらい、そういう中で、自分にふさわしい方法を見つけていくことが理想だと思います。その際のささやかな素材として、私がある時期に実践していた方法を語らせていただきます。

 

まず一つ目は、「手帳えんぴつ法」と勝手に名付けています。断ることが赦されにくい環境の中で安全確実にそれを実行できます。私は、牧会ジャーナルという雑誌の記事の中で、ベテラン牧師が後輩の牧師たちに向かって伝授したものを読みました。
まず手帳に予定を書き入れますが、自分のための予定、家族のための予定をあらかじめ、えんぴつで記入してしまいます。個人で違って良いのですが、きっと少し多めでいいと思います。休息のための時間も予定に入れます。
  他から依頼を受けた際、「実は先約がはいっていまして」と堂々と断れる、というものです。もちろん、えんぴつですので、時と場合によっては、後からの仕事を優先し、消すことも可能です。私の好みとしてはえんぴつは消さずに斜線を引くのが良いと思います。あまり簡単に消えてしまうのは良くありませんし、あとからどのくらい消してしまったのかを振り返ることができるからです。

 

二つ目は、「部分引き受け法」と勝手に名付けています。断る際は、100%断るのか、100%引き受けるのか、という極端なかたちになって葛藤します。実際は、その中間で処理することが行われています。100%やってくれと依頼されたが、今回はここの20%だけを引き受けることにするといった具合です。

 

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【短期連載6】3.関係の中で生きる(1)
2016.07.19 Tuesday 20:40

3.関係の中で生きる(1)

 

  人の忙しさは個人で完結するわけでありません。仕事を他人に委譲したり、新たな仕事の依頼を断ったりすることがあります。また、時には逆に自分から手を挙げ、積極的に仕事を引き受けることもあるでしょう。
そうすることで、自分の仕事量をコントロールすることができますし、それ以上に、仕事を巡る人間関係のなかで、適切な人材が登用されるなど、チームと個人の双方の仕事の質を高めることが可能になります。
まず最初に「他人に委ねる」ことと「断る」ことを取り上げます。そしてそれに関係して「手を挙げ」、新しい仕事を引き受けることについても考えてみます。最後に、私の一時期役にたったワザを二つ紹介します。それは小さいアイデアですが、大きなヒントになると思います。

 

 

■ 1.他人に委ねる
ある管理職のビジネスマンが後輩に伝授した仕事の極意が5つありました。
  ‥任者に任せる。⊆蠅龍いている人に御願いする。詳しい人に聞く。ず回しを心がける。ズい辰燭箸には他者に相談をする。
要するに、いろいろなかたちで他人に委ねることを、言葉や視点をかえて5項目に分けたようなものです。これが極意だと言うのです。
それを実現するためには、自分ですべてをしようとする、あるいは、人に任せるよりは自分でやった方がラクだとする思い込みの縛りから自由になることが大事です。

 

 

■ 2.断る
  断るという作業は大変なエネルギーを使います。ここでは断るかどうかの判断に際して、いくつかの自己チェックを行うべきでしょう。
仝栄をはらない。⊆分しかできないと思いあがらない。Mダ莉膂未砲討蕕靴討匹Δ考える、という点検です。そして断る事情や理由は多層的にあるのですが、そのなかには、こちらの「実力不足」があることを謙虚に認めなければなりません。

 

 

■3.手を挙げる
仕事を他人に委ね、また断ることには、もう一つのワザが付随します。それは、これと思ったものには手を挙げ、積極的に仕事を引き受けるということです。自分の得意な分野や方法について手を挙げることは個人の効力感からもチームのパワーアップの観点からも価値があります。また戦略的に自分の看板を掲げ、自らの専門性を周囲に示すことも時に必要となってきます。

 

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【短期連載5】2.集中すること(3)
2016.07.19 Tuesday 00:15

【短期連載5】2,集中すること(3)

 

 

■4.優先順位を意識する
「80対20の法則」という考え方があります。全体の重要な20%を行うことで、質的な効果は全体の80%をカバーしたことになるという法則です。この法則に従うと、今10項目の課題があった場合、そのうちの優先順位の高い二つだけを実行し処理すればほとんど(80%)の価値あることを成し遂げたことになります。そして残りの8項目についてはそれほど必死にやらなくてもいいことになるのです。場合によっては時間があってもあえて手を出さずに何もしないほうがよいこともあるのです。
たとえば「今日するべきこと」リストを作り、各項目に優先度のランクを付けます。Aが最優先(20%に相当)。Bが優先、Cが優先度が低い、です。Cは原則先送りします。BでなくAに集中しようとすることは絶大な価値があります。またABランクの中にさらに優先度をつけることもできます。A−1、A−2。B−1、B−2、B−3。などといった具合になります。
このランク付けを素朴に行うだけでも大きな成果を上げることが出来ると思います。ただ、優先順位の判断は、つきつめると自分の人生の目的や方向を意識し、そこから具体的な目標に下ろし、それを基準に行わなうべきものです。大変な作業ではありますが、そうしたことを年に一度、たとえば年末年始などの時間をつかうなどして吟味することはお勧めです。
一方で、無理して目標をあげ、その目標に縛られてしまうと、本末転倒になってしまいます。とくに人生の発達のステージが変わった場合、本来なら目標自体を再検討すべきですし、そこは不問にし、ひたすら優先順位の実行にエネルギーを使うとしたら、おかしいことになってしまいます。目標中毒の、窮屈な生き方にならないよう気を付けたいものです。

 


■ 目標を目指して、一心に
たくさんの種類の仕事を驚くような勢いでこなしている人がいます。しかしどんなに強靱な精神と肉体があっても、一度にするのは一つの作業であり、要はその作業ひとつひとつの集中力の度合いがすごいのです。時間管理に関心のある人は、その秘訣として、目標の設定や優先順位の効率性などを挙げますが、それらは一言で言うと、集中するための工夫になっていると思います。
あなたは集中する工夫を持っているでしょうか。
パウロは、「神の栄冠を得るために、目標を目ざして一心に走っているのです。」(ピリピ3:14)と告白していますが、目標と同時に「一心に」とその目標に集中する姿を印象づけてくれます。

 

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【短期連載】2.集中すること(2)
2016.07.18 Monday 21:25

【短期連載4】2.集中すること(2)


■2.没頭する
人には仕事の波があります。熟考するのは午前中が良いという人もいるでしょうし、いやいや寝る前だという人もいるでしょう。同じ一時間でも、個性や好みにより、仕事の性質により、時間の濃さが違ってきます。あらかじめ自分の没頭できる時間帯、没頭できる曜日、季節といったものを意識しておくことは価値があります。
また、没頭するには環境が大きな影響を持っています。図書館やカフェで仕事をする人。同僚や友人、家族に話しながら頭の整理をする人。パソコンや手帳を前にすると集中の「スイッチ」が入る人。誰にも一番没頭できる環境というものがあるものです。

 

 

■3.分解する
重要な仕事の中には必ず複雑で一筋縄ではいかないものがあります。あれもこれもしなければならず、長期間にわたって関わるとなると、とても集中力をキープしていくのは大変なことです。そこでそうした仕事については、さらに分解し、小分けにします。複雑なひとつの仕事ではなく、たとえば5つの仕事とにすることによって、それぞれの目標に集中していくことが出来ます。
ごく仲間内で行う勉強会を行うという課題があったとします。このままでは手を付けにくい場合、それを、たとえば〇臆値縦蠎圓悗力⇒蹇↓内容のツメ、2饐譴粒諒檗↓た卦参加者開拓のための宣伝、ヅ日の配付資料の印刷、などと分けて準備すると準備作業が明確になり、とたんに集中しやすくなりますし、まず会場の確保からというように、早く手を付けるべきことも見えてきます。

 

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【短期連載】2.集中すること(1)
2016.07.18 Monday 21:21

【短期連載3】2.集中すること(1)

 

2.集中すること


忙しさのストレスから解放される最大のコツは、数ある課題を絞り込んで集中することです。目先のどうでもいいような課題に気を奪われ、より重要なほかの課題をなおざりにしてしまうことは多くの人が体験するところです。学生が学校のテスト前夜に、勉強机の掃除に精を出してしまうことなどはこの例です。
そこでここでは、ゆったりと構え、集中すべきことに集中するための取り組みを考えてみたいと思います。私が有益だと感じている「見切る」「没頭する」「分解する」「優先順位を意識する」という四つについて紹介します。

 

■1.見切る
ある仕事を完成させるのに、時間をかければそれだけ良いものができるわけではありません。課題によっては、100%を目指さなければなりませんが、多くの場合、80点で仕上げることで十分であることが多いように思います。60点の出来を80点にすることは容易ですが、80点を85点にするのは大変なことです。
また、持ち時間、締切期限との兼ね合いで、「ここまで」と仕事を不満足な出来であっても終わらせ、見切ることも肝心です。ある仕事を見切ることは、他の優先度の高い仕事に時間を集中させることになります。
さらに、個々の仕事で見切るだけでなく、もう少し長い年月での人生設計でも見切ることは同じ理屈で肝心です。ある人は「諦めるリスト」「手を出さないリスト」を作り、定期的に更新していると言います。これなどは人生の後半戦にあっては有益な工夫と言えます。

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【短期連載】1.忙しさの美学(2)
2016.07.17 Sunday 22:07

1.忙しさの美学(2)

 

■忙しさのメリット
意外かもしれませんが、忙しさに我が身を置くメリットがたくさんあります。忙しすぎると日々嘆きながら、動き回ることで、私は少なくとも次の三つのメリットがあると考えています。
  第一に、忙しさは、大局的なもの、本質的なものを見なくて済むようにしてくれます。本当に直面すべき事柄に直面するのはしんどいものです。後回しにしたいものです。しかし露骨に後回しにすることには抵抗があります。忙しさに紛れることで、葛藤することなく後回しにすることができます。
  第二に、忙しさは、他人に対して鈍感にしてくれます。人間関係を維持し、調整することには大変な労力を使います。物事を先に進めるためには、かならず人間関係のメンテナンスをしなければなりません。ところが忙しさが一定の度合いを超えると、そうしたことへの配慮が抜け落ちます。それは、長い目で見ると無謀ですが、当座は相当にラクになります。
  第三に、忙しさは、理屈抜きの充実感や、自己効力感を味あわせてくれます。これは、慌ただしく動き回り、目先の課題をこなすことで、有能な自分を味わえる強烈な魅力があります。
この三つ目はとくにくせ者で、多くの人がこの「忙しさを誇る美学」に心酔しています。先の声をあらげたサラリーマン氏のように、自らの存在証明になる場合さえあるのです。
そこまでいかなくても「心酔」している人はけして少なくないと思います。たとえば整理整頓のできない人がいます。また、何をやらせても段取りが悪くバタバタする人がいます。彼らはいつも忙しそうな姿を周囲に印象づけますが、実際には計画性がなく、場当たり的な生活をし、ずいぶんと時間を無駄にしているだけかもしれません。
ところが本人はバタバタ動くことで「自分は時間を無駄には使わない」「フル回転している」と感じています。なかなか自己修正が難しいのです。私たちは忙しくすることで、そこそこ有能な自分を味わっているからです。

 

・・・
■人生の位置と忙しさ
考えてみると、がむしゃらに頑張る生き方、忙しさを求める生き方は、人生前半戦でそう教育され、奨励されてきたものです。私たちは人生の前半戦においては、生産性を追求し、いろいろなことに挑戦しますので、忙しくなるのは当然のことです。時間の使い方も、いかに忙しさに耐え、効率を上げるかが重視され、それに応じた工夫をしていきます。
ところが人生の後半戦になると、生活も、時間の使い方も変わり、量から質へと移行していきます。広げることから絞り込み、深めることに重点が移るわけです。この転換点以降では、自分の忙しさを点検し、忙しさの有無・多少にかかわらず、自分らしく生きることが求められています。
  だからこそ自分を忙しくさせている正体を分析し、後半戦にふさわしい時間の使い方を身に付ける必要があるのです。それは自分らしい独自の使い方になっているはずです。
  たとえ同じ問題意識、使命感、賜物(能力)であったとしても、人それぞれ、いろいろな方法があり、いろいろなタイミングがあり、いろいろな成り行きがあり得ます。そして、いろいろな役回りがあり、いろいろな評価があり、いろいろな「実の結びの方」があり得ます。目立たなくとも、コマのように、自分の軸を安定させ、静かに、回転し続けていきたいものだと思います。

 

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【短期連載】1.忙しさの美学(1)
2016.07.17 Sunday 22:02

1.忙しさの美学(1)


ストレスを増加させることの一つに、生活の多忙さ、複雑さがあります。熱心に活動を続けているのにも関わらず、課題が片付くどころか山積みになり、肝心なことが後手に回るということはないでしょうか。忙しすぎる生活は、いろいろなストレスを招き、心身を消耗させます。

 

  そこでここでは時間の使い方について考えてみたいと思います。しかし、時間についてビジネス書のようなテクニックを指南することは意図していません。そもそも私にはそのような実力がありません。ただ、心理的側面から原則的な事柄をメンタルヘルスの延長として考えてみたいと思うのです。

 

■若気の至り
駆け出しのカウンセラー時代の失敗談ですが、若い社会人男性のカウンセリングを担当したことがありました。彼の悩みは仕事が続かないというもので、やや強迫的な傾向がありました。彼は、社交性もあり、知恵も意欲もありました。しかし彼は莫大な残業も含め、仕事が忙しすぎました。周囲からの評価は高く、異例の出世をしますが、その結果ますます責任や課題が増えてしまい、ある日突然退職してしまうのです。2年くらいのペースで同じ経緯で転職を繰り返していました。私は、彼があまりに多忙だったので、そのことを指摘して、もう少しゆっくりと構え、そのために仕事で失敗することがあってもいいじゃないですかと言葉をかけました。彼はそれはできないと応えました。私は同じような助言をもう一度繰り返しました。彼のおだやかな表情が消え、声をあらげ、「それじゃ自分が能力がないみたいじゃないですか」と言ったのでした。それは唐突に感じられましたが、本当は彼の心の中で一貫して流れていたもので、常識的な助言を繰り返した私の鈍感さを思い知らされた出来事でした。そのサラリーマン氏はその面接を最後に相談室には来なくなりましたが、人は忙しさを嘆きながらも、どこか忙しい自分を求め、忙しい自分に支えられていることを今でも私に教えてくれています。

 

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短期集中連載:時間の使い方(はじめに)
2016.07.17 Sunday 21:54

はじめに

 

ブログの過去記事を読み直し、メンタルヘルスのテーマで拾った。

今回は、そのうち<時間の使い方>について再構成し、最終的には新たに加筆した。

 

掲載後、記事ごとに1週間ほどで消していく予定である。

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藤掛 明
雨の心理的イメージを鍵に、雨の降る物語を読み解く。カウンセリング論であり、人生論でもある。
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